限られた空間

飼育員

こんにちは。

今年の4月からマレーグマ、ヒグマに担当が変わり、目まぐるしい日々を過ごしています。私は小さい頃から動物が大好きでした。中でもクマ科が特に好きで、担当が決まった時は大変うれしく思いました。

担当になって半年が経ち、試行錯誤しながらも色々な工夫を行なってきました。

本日はそれらの紹介をしていきたいと思います。

 

ヒグマのアマナはとてもおっとりした性格。高齢なこともあり、日中はほとんど寝て過ごすことが多い印象でした。放飼場に備え付けられているプールは、水を抜いて人間が中に入ると大体おへその辺りの深さです。定期的に清掃を行なうことで暑い日は毎日のようにプールに気持ちよさそうに浸かってくれています。

 

ヒグマの放飼場で一番日の当たるコンクリート部分は、サーモグラフィーカメラで温度を計測してみると、なんと50℃超え!急いでウッドチップを敷いて反応を見ていると、体を擦ったり前足で掘ってみたり、予想以上の好反応!地熱を抑えるだけでなく新たに行動を引き出すことにも成功し、大変だったけれど頑張った甲斐があったなあと、とても嬉しく思います。

 

マレーグマのハッピイは少し臆病で、何事にも慎重な性格です。

新しくプールを設置しても、ウッドチップを敷いても、暑さ対策のシャワーミストを設置しても、どれも反応はイマイチ・・・。俄然やる気が出ますね(笑)

次は何をやってみようか、とても悩ましいですがこうして考える時間はとても楽しく、また自身の成長に繋がっていると思います。

 

 

先日10月3日でハッピイは16歳のお誕生日を迎えました。班の仲間と協力して初めて主体になってイベントを企画し、開催しました。誕生日ケーキの作成と、竹で作ったフィーダーの設置。反省点も多々ありましたが、参加者、来園者の皆様には喜んで頂き、ハッピイも新鮮な気持ちで楽しんでくれていたように感じました。イベントで使用した竹のフィーダーはハッピイに壊されるまではそのまま展示しておりますので、来園した際にはぜひご覧ください。

 

クマ舎はのんほいパークの中で一番古い獣舎だそうです。

出来る範囲で限られた空間を最大限活用できるよう、今後も過ごしやすい展示場作りをしていきたいです。

 

ヒグマ、マレーグマ担当