最近の野鳥園

飼育員

みなさんは和鳥と言うとどんな鳥を思い浮かべますか?
「ホーホケキョ」でおなじみのウグイス。
目の周りの白いアイリングが特徴のメジロ。
鮮やかな翡翠色とオレンジ色が目印、華麗なダイビングで小魚などの水生生物を食べるカワセミ。
そんな昔から日本で暮らす野鳥を和鳥と言いますが、のんほいパークでは和鳥を多く飼育しています。

全国にはたくさんの動物園がありますが、これだけ多くの和鳥を飼育している園館はかなり珍しいのではないかと思います。
春〜初夏はそんな和鳥の繁殖シーズンでした。簡単ではありますが、今年の繁殖状況をご紹介したいと思います。

 

ハクセキレイ

現在は人工育雛中のハクセキレイの雛です。
8〜10日令くらいまで親に育ててもらい、その後はすり餌に餌付かせるために人工育雛に切り替えます。
すり餌とは、昔から小鳥を飼育するために配合し使用されている餌で、当園でもキナ粉やフナ粉など複数の粉末を配合して作っています。
親鳥が育雛している間は、飼育係がコオロギを与えてそれを雛に運んでもらいます。そのまま親鳥が育雛すると長期間コオロギを与えなければいけないのと、すり餌に餌付かせるのが難しくなるため、人工育雛に切り替えています。

 

オシドリ

今年は1羽が孵化しました。オシドリは早成性と言って生まれてすぐ巣から出て自らの足で歩き、泳ぎます。餌も早い段階で自ら食べ始めます。
孵化したのが雨の多い時期でしたので、雨が降るたびヒヤヒヤしました。しかし、現在は親と大差がないぐらいに成長しました。

 

カワラヒワ

園長ブログ(19)でも紹介されたカワラヒワです。産卵はあったものの今回は孵化には至りませんでした。
当園でも力を入れている種でありますので、カワラヒワの育雛についても少しご紹介したいと思います。上記のハクセキレイとは違い、カワラヒワは種子食です。
動物園では粟やひえなどの小鳥飼料を主に与えています。
育雛は親が口にした種子を吐き戻して雛に与えるので、孵化してもコオロギを与えるなど飼育係が手伝う事はあまりなく、親が巣立ちまで育雛してくれます。
来年も引き続き繁殖にチャレンジしていきたいと思います。

オガサワラカワラヒワ保全の一環であるカワラヒワの飼育繁殖のように、今後も当園が和鳥を飼育する事で、少しでも希少種の保全に役立てれば幸いです。