キララとリン。

飼育員

キリンイベントたくさんのご来園ありがとうございました。

ボランティアの方もご協力ほんとにありがとうございました。

今回は前回のんほいパークのキリンについて書かせてもらった続きです。

仔の二頭の出産についてです。

4年前、当園では16年ぶりとなるキリンの出産がありました。その時に産まれてきた仔がキララです。

今でこそお話しできるのですが、生まれて最初この子はユララに育てられませんでした。

ユララは初産だという事もありキララが産まれた時、その存在を受け入れることができず仔を蹴ったり踏みつけようとしたりしました。

危ないと判断し、ユララとキララを一度離しました。

産まれた仔にとって初乳はとても大事です。ほんとはユララのお乳から飲んで欲しかったのですが、とてもそのような状態でないので飼育員で飲ますことに。でも、ここでさらに問題発生!色々な哺乳瓶や乳首で飲ませようと試みたのですが、全く飲もうとしません。最終手段として口からカテーテルで強制的に飲ますことに。。でも、産まれた時点で180㎝、70㎏ぐらいあり、飼育員6人ぐらいでキララを押さえ強制的に初乳を飲ませました。なんとか初乳は飲ますことはできたのですが、その後もユララと一緒にしてもユララが興味を示したり哺乳瓶でミルクを飲んだりとしませんでした。その為ミルクは3~4時間置きにユララと離し強制的に飲ませていました。悩み続けていると、生後3日目に急にユララの母性がでてきたのか、ペロペロと頭をなめたりニオイを嗅いだりと興味を持ってきたのです。これはチャンス!と思いユララとキララの一緒にする時間を長くとってみました。すると、あんだけ哺乳瓶では飲まなかったのにユララのお乳に吸い付きお乳を飲み始めました!!今でもあの光景は忘れません!

ユララの中でなにか変化があったのか、何故急にキララを受け入れてくれたのか今でも正直謎です。ただ、あの時、生後3日目でユララが受け入れてくれたのことでキララが今でも生きてるのだと思います。(あの状態が続くと僕も倒れてたかも、、、)

その後はほんとに良い母親でキララは元気すぎるぐらいの活発やんちゃガールに育ちました。

今では長野の茶臼山動物園に嫁入りしましたが、元気にくらしているそーです。

 

そして今年の5月11日ウリとユララに2仔目が誕生しました!リンです。

正直言います。リンはなにも書くことありません。。。

出産の時も僕が出勤してから破水して出産に立ち会わせてくれたし、安産やし、すぐお乳飲ますしキララの最初がウソのように超優秀!!

ユララも子育て経験活かし僕たちが介入しなくても上手に育てています。慣れたもんです。リンの性格もキララとは真逆で落ち着いた性格をしています。顔はそっくり。

正直ちょっと寂しい気持ちもありますが、これが本当の姿!このまま成長してくれるようユララのお手伝いをしていけれればな~と思っています。

 

キリン担当あるあるだと思いますが、キリン担当者はなにかとゾウにライバル意識をもちます。ゾウ担当はそんな意識を全くもちませんけど。。。

なので僕的にはゾウより一頭でも多くのんほいパークのキリンを増やしていきたいと思っています。(ゾウ現在6頭なのでキリンを最低7頭ぐらいにしたい!!)

のんほいパークのキリン達を今後もよろしくお願いいたします。