園長ブログ(18) 共に暮らさなければ

高見園長

こんにちは。動植物園長の高見です。

今、豊橋総合動植物公園・のんほいパークの園内で最も忙しいのは・・ ツバメの親鳥かもしれません。
子育てのために、ひたすら餌を獲っては巣に運んでいます。

休む暇なく飛び回る姿を見て、子育ては大変な作業だなと思います。
しかし、子育ての苦労に想いを馳せるのも一瞬で、高く、低く滑空している姿はかっこよく、ついつい見とれてしまいます。

ツバメ1
ニホンザル舎の通路の巣で親鳥を待つヒナたち

ツバメは、本州以南では春から夏ごろに普通に見かける鳥ですが、実はその数が減ってきているようです。
都市部では餌となる虫がいない、巣をかける場所がない、人が巣を取り除いてしまうといったことが、郊外や農村部では、田畑が減って虫がいない、人が減ったためヘビやカラスなどの敵が増えたといったことが、それぞれ原因となっているようです。
ツバメは、人と共に暮らすことで、安定して生きていける動物のようです。ということは、私たちがしっかり見守っていかなければなりませんね。

ツバメ2
親鳥が帰ってくると、こうなります

園内では、とても多くのツバメが飛び交っています。たくさんの巣があり、ヒナが育っています。ツバメにとって良い環境なのでしょう。ということは、ツバメが人と共存できる環境だと言えそうです。きっと、人にとっても良い環境なのだろうと思います。

愛鳥週間は先週終わってしまいましたが、巣内のヒナ、巣立ったヒナ、飛び交う親鳥など、今の時期はツバメがおすすめです。身近にいるツバメに目を向けてみませんか。