動物たちの暑さ対策

研究員

暑い日が続きますね…。
こんな暑い日に動物園に来ると熱中症の心配がありますよね。私たち職員も水分補給や休憩をはさみながら熱中症にならないよう気を付けています。

人もそうですが、動物たちも熱中症には気を付けないといけません。なかよし牧場の動物たちにもいろんな暑さ対策を講じています。

まずはウマです。ウマは体全体に汗腺が発達しており、人と同じように汗で体温調節もできる動物です。しかし人とは異なる汗腺が発達しており、また筋肉質なので熱が体内にこもりやすく、汗だけで熱中症を予防することはできません。そこで、運動場にはミストを設置しています。和光というキソウマのおばあちゃんが、よく全身びしょびしょになるまでじっとミストに当たっています。和光を見ているだけでこっちまで気持ちよくなりそうです。

(ミストでびしょびしょの和光)

次にテンジクネズミです。テンジクネズミはウマのように全身に汗をかきません。また体が小さいため、外気温の影響を受けやすいです。そんなテンジクネズミたちが外で過ごす際は、スポットクーラーや扇風機のほかに、保冷剤を置いて暑さ対策をしています。前足をのっけている子や体をくっつけている子など、それぞれの涼み方があるようです。

(保冷剤に集まるテンジクネズミたち)

また、テンジクネズミのふれあいイベントも、7月~9月の間中止しました。暑い中、ふれあいによるストレスで熱中症リスクが上がるのを防ぐためです(人も寝不足や疲労で熱中症になりやすくなるのでお気を付けください!)。来園者の方には申し訳ないですが、テンジクネズミたちの健康のためと思って、涼しくなるまで待っていただければ幸いですm(_ _)m

最後にヒツジです。彼らは年中天然のウールのセーターを着ているような状態です。ヒツジの毛は抜け替わることがありませんので、人が刈らない限りどんどん伸びていきます。そのため、暑くなる前の4、5月くらいにまず毛を刈ります。これで少しはすっきりしますが、毛はまた伸びてきますので、日よけや扇風機をつけ、今年は地面に散水できるような工夫もしました。

(日よけで暑さをしのぐヒツジたち)

他のエリアにも暑さ対策をしている動物もいますので、皆様も暑さ対策をしながら、ぜひ園内を探してみてください。