野生キリンの話

飼育員

みなさん、こんにちは!

キリン担当です(‘◇’)ゞ

 

キリンウィークも中盤に差し掛かってきました。

今回のブログでは野生のキリンの話をしたいと思います。

いつもより濃いめですが、ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

みなさんもご存じ、アフリカに生息するキリン。

  他の多くの動物種と同様に、近年キリンも絶滅が心配されるようになってきました。

ある調査では約30年の間に個体数が約40%減少したと言われています。

生息場所もご覧の通り、とても限られてきているのが見てとれますね。

 

では野生のキリンはなぜこんなにも減ってしまったのでしょうか?

 

そこには様々な原因があり、その原因はとても複雑に絡み合っています。

 

中でも大きな原因となる2つを今日は紹介します。

 

  • 密猟

キリンが密猟者に狙われる原因は?

・骨や皮が装飾品として売れる

・ゲームミート(狩猟などによって得られた肉、日本でいうジビエ)目的

・キリンの脳などがエイズに効くという誤情報が流れている       など

現地では貧富の格差がとても大きいようで、簡易的な(安い)罠で簡単に野生動物が捕まれば、貧しい人たちにとってはとても効率の良い収入源となってしまいます。

またコロナ禍の影響で観光客が減ったことで職を失った人が増え、密猟者も増えているようです。

そして観光客が減ったことによる監視の目も減り、今後、キリンの頭数はまた大きく減ってしまうかもしれません。

 

  • 生息地の減少

・アスファルトの道路(高速道路も含む)の増加による生息地の分断

・限られた保護区の中にも街へ電気を送る電線が多く通っており、特に背の高いオスキリンが首を引っかけて命を落とすなど

 

ではどうしていけたらよいのでしょうか?

 

もしも、ご自身が電気も道路も揃わない地域に住んでいたら、

自分の便利よりも先に野生動物の保護を優先したいと果たして思えるのでしょうか??

 

それはなかなか難しいように思います。

それは現地の方もまた同じです。

 

では、どうしたらヒトの生活や文化を尊重しつつ、野生動物とも共存していけるのでしょうか?

 

ここからがとても難しい課題です。

 

私たちが直接現地へ行き、観光資源としてお金を使うことが一番の貢献になるかもしれません。

しかし、それは簡単ではありませんね。

またほかの地域のように

このマークの商品を積極的に使おう!

海洋プラスチックを減らそう!

など、私たち全員がこの日本で身近な事として直接貢献できる目印となるものはキリンにはまだありません。

まずはマイボトル、マイ箸など私たちができることから、将来の野生動物の保護に貢献できることを願って、ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。またそれと同時に、

 

動物園でキリンをみて、知ることからはじめてみませんか??

 

これも私たちにできることの1つなのです。

もし野生のキリンを守るために良い方法が見つかったらぜひ私たちにも教えてくださいね。

 

 

最後に

キリンウィークを開催するにあたり、野生キリンの写真や現地の話を快くご提供くださいました方へ、この場をおかりして感謝を申し上げます。ありがとうございました。

 

 

キリン担当(‘◇’)ゞ