それぞれのフィーダー

飼育員

いきなりですが、食欲の秋到来ですねぇ(嬉しい)

この季節に登場するのが、その名も「どんぐりバケツ」

毎年恒例?と知られてきたおかげで、園内でドングリが落ち始めると、どんぐりバケツを出すよりも早く届けてくれる方がたくさんいらっしゃってありがたいの一言です!それを合図にしたかのように、私たち飼育員もどんぐりバケツをツキノワグマ舎の片隅にそっと置き始めるのです(遅くてごめんなさい&いつもたくさんのどんぐりをありがとうございます)

みなさんから頂いたどんぐりはクマの放飼場に朝一番にまきます。これは野生での「エサを探す行動」をクマにしてもらうためです(ツキノワグマのアイルは、どんぐり大好きなので、どんぐり探しに夢中になります)

この「探す行動」って野生では生きていく上でとても大切なことですよね!

動物園の動物たちは飼育員がその日食べる分のエサを用意するので、野生のようにたくさんの時間費やして探さなくても割りと容易にエサが手に入るのです。が、限られた空間の中であっという間にエサを食べてしまったのでは、動物たちにとっても「ヒマ」なのです。

そこで、少しでも食べるための時間を 作って 使って 食べてもらうために「フィーダー」が登場します。形も色も物もタイプも様々です。

クマのフィーダーには穴をいくつか開けてあります。フィーダーの中にはクマ専用のペレットと呼ばれる固形のエサ(見た目はクッキーみたいな、はたまた石?みたいな)を入れてセットします。あとはクマが持ったり、振ったり、転がしたりすると中のエサが出てくる、という仕組みです。

ツキノワグマのアイルとリコには、放飼場では人用の「持ち手のついたオレンジ色のプラ製湯たんぽ」、室内では「赤い四角いポリタンク」を。

マレーグマのハッピイには「四角い水色ポリタンク」と「オレンジ色の丸い小さいブイ」を。

エゾヒグマのアマナには「丸い大きな白いブイ」を。

フィーダーの持ち方、動かし方、エサの出し方はクマそれぞれ個性的です(笑)

実際に見ていただくのが一番わかりやすいので、おすすめはやはり朝一ですかね。といっても、開園9時に行けば必ず見られるというお約束はちょっと難しいので、見られるかも?ぐらいの気持ちでクマたちに会いにきていただけるとありがたいです。

ツキノワグマは中央門からの入園が近い郷土エリアで、マレーグマ・エゾヒグマは西門が近いトラ舎の向かいにいます。

気持ちのいい朝に、ふらっとお散歩がてら動物園に足を運んでみませんか?

きっと、いろいろな動物の一面に気付かされるかもしれませんよ。そして癒されるかも・・。

みなさまのご来園、お待ちしています。