皆さまこんにちは (「`・д・)「
私はこの4月でなかよし牧場飼育担当3年目を迎えました☆
この2年で本当にたくさんの出来事がありました。
テンジクネズミの繁殖に取り組み、無事出産を見届けることができたり、ラマのきなこのトレーニングにより体重測定や毛刈りができるようになったり、ヤギのアガベ、もも、うめ、ウマのひなつを迎え入れたり…(^O^)
もちろん、悲しい出来事もたくさんありました。特に強く記憶に残っているのはウマの和光、コジロウ、ヤギのココの死でした。(本当はもっと語りたいところですが、長くなってしまうので今日はここまで…)
動物園で暮らす動物たちも、私たちと同じで生きています。生きているということは、いつかは死が訪れます。動物園で働いていると、とても辛く、悲しい出来事もあるわけですが、ハッピーなお知らせだけではなく、そういった様々な出来事を皆さまにお伝えすることは動物園の大切な役割だと感じています。
お子様から大人の方まで、たくさんの方に「いのち」を感じていただくことはとても重要なことであり、様々な出来事があるたびに、私たち飼育員も動物園が「社会的教育施設」であるということを再認識します。
「教育」という言葉が出てきましたが、
実はなかよし牧場の飼育員たちのお仕事は「飼育員」だけではなく、「教育普及」業務も行っているのです。
教育普及業務って一体どんな仕事なのでしょうか?
1つ目は学校団体など向けの教育プログラムです。
★のんほいパーク(豊橋総合動植物公園)公式ホームページの教育プログラムページはこちら(https://www.nonhoi.jp/education/)です♪
年齢層に合わせ、様々なプログラムを行っています。
例えば、保育園くらいの年齢であればテンジクネズミとのふれあい方を学び、命の大切さや動物を通して自然への興味関心を広げてもらいます。中高生くらいだと、動物園の社会的な役割(調査研究・種の保存・教育・レクリエーション)の講義を行い、自然環境への関心を深めます。
2つ目はインターンシップの受け入れです。
職業体験(中高生)、飼育実習(専門学生、大学生)、獣医実習(獣医学生)、学芸員実習など、将来を支えてくれる若い世代向けに、実際に動物園ではどんな仕事をしているのかを実際に経験してもらっています。
自分自身も、学生の時に動物園の飼育実習へ行き、そこで働く大先輩である飼育員の皆さまから色々学び、今この仕事をしています。
私は飼育員の仕事をして今年で12年目になりますが、数年前実習生として私がお世話していた学生さんが、今は同僚として、共に手を取り合いながら働いているなんてこともあります。
こうやって、先輩方が培った技術の継承は行われていくのだなぁと肌で感じています。
他にも、様々な教育普及業務を行っていますが、
ボルネオ保全プロジェクトも教育普及業務の大切な仕事のひとつです。
★のんほいパーク(豊橋総合動植物公園)公式ホームページのボルネオ保全プロジェクトの取り組み紹介ページはこちら(https://www.nonhoi.jp/support/)です♪
2020年に当園獣医師のブログを読まれた方もいらっしゃるかと思いますが(リンクはこちら→https://www.nonhoi.jp/blog/p2078/)5年前に、当園職員がボルネオ島サバ州にて井戸掘りを行ってきました。
その後コロナ禍に入ってしまい、ボルネオ島に渡航出来ないまま4年…。
そこで!以前作った井戸がどうなっているのか?現状把握のため、教育普及担当の私が2024年2月22日~2月28日の1週間、ボルネオ島のサバ州に渡航し、現地の様子を直接見てきました!
(またボルネオ渡航についてのブログはいつかUPしようと思います…たぶん……)
↑井戸掘りしてきました!
↑生まれて初めて見た野生のボルネオゾウ
↑同じく生まれて初めて見た野生のテングザル
そして、昨年度は教育普及担当として、行って「見たこと」「感じたこと」を「伝える」べく2つのイベントを実施しました。
ボルネオ島で起こっている問題のひとつとして「パーム油」に関する問題があります。
ひとことでパーム油の説明は難しいのですが、野生動物保全というのは広い視野で考える必要があります。このイベントではロールプレイング形式で参加者と飼育員・獣医たちが話し合いました。
そして、秋のプープークラフト祭りでは、ゾウの糞を使ったクラフト体験を通して、ボルネオ保全について考えることができました。
このように、教育普及担当には飼育以外のお仕事もたくさんあります!
さらに、2024年10月23日~26日には、SEAZAと呼ばれる東南アジア動物園水族館協会(Southeast Asian Zoos and Aquariums Association)の第32回会議が台湾にある台北市立動物園で開催されたので、公園長・園長・先輩職員と共に台湾へ行ってきました!
先輩職員は英語で、アカモズ世界初人工育雛成功についての発表をしていました。そんな先輩の姿を見て、私ももっとがんばらないとな!と感じました。先輩!かっこいいです!!
SEAZAでは各国の動物園の方の基調講演だけではなく、ワークショップもあり、①栄養 ②動物福祉 ③教育普及から選ぶことができました。
私は、最近栄養学に興味があり、特にヤギを始めとする草食動物の栄養について学びたかったので、①の栄養と、教育普及担当として③の教育普及を選択しました。そして、たくさんの国の動物園エデュケーター(教育普及担当の人のことです)と交流を深め、情報交換をしました。
そこで学んだことを活かし、のんほいパークでも動物たちのより良い健康管理や、色々な教育プログラムを考えられたらいいなと思っています。完全に個人的な話ですが、台湾、インドネシア、マレーシアのエデュケーターさんと仲良くなり、日本のアニメの話で盛り上がりました。すごいよ日本…。
長くなりましたが、教育普及担当のお仕事紹介、いかがでしたでしょうか?
これからも色々なことが楽しみです。なかよし牧場&教育普及担当3年目も、頑張っていきたいと思います!
なかよし牧場&教育普及担当 鈴木(由)