ウマのひなつが、のんほいパークに仲間入りして半年が経ちました。
搬入した日、緊張気味だったひなつを懐かしく思います。今では他のウマロバたちに仲間と認められ、日中は馬場で横になり爆睡する姿も見られます。微動だにせず寝るため、お客様に「生きている?」と心配させてしまうこともありますが、ご安心ください。
ひなつは道産子と言われる品種です。正式名称は北海道和種馬で、日本の在来馬として古くから北海道を中心に飼育されていました。明治末期には約90,000頭と数多く飼育されていましたが、現在は約1,000頭まで減少しました。
そんな道産子のひなつは、2025年2月28日に搬入し、約2ヶ月の検疫を行いました。
(のんほいパークに来た直後のひなつ)
検疫後、まずは馬場に慣らすため1頭のみで放飼しました。慣れない場所では少しの物音や、人と車の動きに敏感に反応し緊張している様子でした。ウマの警戒心の強さを再認識しました。
場所に慣らすのと同時に、柵越しで他のウマやロバと顔合わせを行いました。ひなつ(道産子)とくるみ(木曽馬)は柵越しでグルーミングを行うなど友好的な様子でした。
そして、くるみと同じ空間に入れる準備を整え、いざ同居を試みました。この初めての同居の瞬間は飼育員にとって気を張る仕事の一つです。相性が悪ければ闘争し怪我をさせるかもしれない。どの程度の闘争を許容して止めに入るのか。非常時は誰がどんな行動をし対処をするのか。など様々なパターンを想定し、準備を整え挑みました。
しかし、そんな心配とは裏腹に、同居した直後から良い意味でお互いに無関心で、近づいても闘争はなく一安心でした。
(くるみとひなつ)
その次の段階の、チー・ミー(ミニチュアホース2頭)との同居では、姉貴分のチー・ミーが威厳を保つためか、体の大きなひなつに対して、蹴りを何度も入れていました。
ひなつは体が大きいので、本気を出して対抗すれば負けることはないはずですが、姉貴分を立てるかのように無駄な反抗はせず、良好な関係を築こうとしているように感じました。
ひなつのウマ付き合いの上手さのおかげで、想定していたよりもスムーズに、ウマロバ6頭での展示を実現することができました。
これからも、ぱっつん前髪のひなつをよろくお願いいたします。