のんほいパークに来て52年(今年54歳)のダーナ。
誰よりも、どの個体よりも長くのんほいパークにいるオスゾウです。
そんなダーナがこの夏に初めて経験することがありました。
それが、フィーダーです。
フィーダーとは、ご存じの方も多いと思いますが、エサを取り出すのに時間のかかる器具です。
それによって、動物の退屈な時間を軽減し、野生に近い採餌時間を与えるものです。
要は、なかなかエサが食べられない器具です。人間だったら、逆にイライラしそうですが、、、動物には効果があるとされています。
今回設置したフィーダーは写真の物になります。
上から、主にチモシーを投入して蓋をします。ダーナは下の小さい穴から鼻で引き出して食べます。
牧場でウシがネットに入れられた牧草を引き出して食べているものと同じような感じです。
まず、設置した初日ですが、さすが神経質なダーナは坂の上から見ていて近づきませんでした。
その後、数日間掛けて、青草を周りに置いたり、穴から大きく垂れ下がらせて徐々に馴らしていきました。
穴から出ているエサを引っ張るときも、最初は体が震えるくらい怖がっていましたが、
このブログを書いている前日にやっと穴に鼻を入れて食べるようになってくれました。
このまま馴れていって、使用時間も伸びていくといいなと思っています。
最後に、なぜフィーダーを設置したのかをお話しします。
ダーナの隣の放飼場に、もう1頭の雄個体ドローナがいて、ここ最近、小競り合いが増えてきていました。
その時に、ドローナの牙がダーナに当たり、ダーナの鼻に小傷が出来ているのをしばしば確認していました。
なので、フィーダーを設置し、それを使う時間が増えれば、小競り合いの時間が短くなり、その結果で小傷も無くなっていけば良いなと考えました。
やっとフィーダーを使い始めてくれたので、ダーナの行動を記録して、成果として現れてくれればいいなと思っています。